「ふじみ野駅」は実はふじみ野市にはない。

埼玉県ふじみ野市出身のスカイデザイン代表・前田が埼玉の魅力を紹介する「埼玉あおぞら日記」。
第2回は「ふじみ野」をご紹介したいと思います。

さて、皆様は「東武東上線・ふじみ野駅」は「ふじみ野市」にはないという衝撃の事実をご存知でしょうか?私は大人になってからもこの事実を知らずにおり、友人にその事実を教えてもらった時は「東京ディズニーランドは東京にはない」という事実に匹敵するぐらいの衝撃を受けたのを今でも覚えております。

元々は、90年代に当時の富士見市、上福岡市、入間郡大井町、入間郡三芳町が平成の大合併で統合併を目指したのが事の発端でした。その合併後の新市名として決定したのが「ふじみ野市」。これを受けて当時、「上福岡」と「鶴瀬」の間に新駅を開設する準備を進めていた東武グループは新駅名を「ふじみ野」に決定しました。

上記の流れのまま富士見市、上福岡市、大井町、三芳町の二市二町が「ふじみ野市」に統一合併されていれば、今日の混乱はなかったのですが、その後に実施された住民投票の結果、富士見市と三芳町が離脱。最終的に上福岡市と大井町のみで「ふじみ野市」が形成されることになりました。

この結果、「富士見市」と「ふじみ野市」という紛らわしい似たような名前の市が二つ隣接するという混乱が生まれ、さらに「富士見市」が「ふじみ野市」に当然含まれてるという想定の基に駅名が決定した「ふじみ野駅」が「ふじみ野市」の住所に存在しないという悲劇が生まれたのでした・・・。

ちなみに「ふじみ野駅」の駅名の由来は、合併予定だった「富士見市」と「広い野原」という意味を合わせて作られたそうです。今思い起こすと確かに私の母校の「大井東中学校」の窓からから線路の方を見渡すと広い広い原野が広がっていた記憶があります。それが今やしっかりと区画整理がされ、スターバックスが営業している事を考えると隔世の感を禁じえません。